水鶏の鵜を使って鮎などの魚を獲る漁法「鵜飼」。
鮎が篝火の明るさに驚いて、キラリと光をはねかえしながら逃げるところを、鵜がくちばしで捕えます。
鵜の首にまかれた紐によって、ある大きさ以上の魚は飲み込めません。
10~12羽の鵜を1人で操る鵜匠の技は、それは見事なものです。
ぎふ長良川鵜飼は、用具一式が国の重要有形民俗文化財に指定されているほか、獲れた鮎を皇居へ献上する「御料鵜飼(ごりょううかい)」が行われている由緒正しい鵜飼です。
ぎふ長良川鵜飼が行われているのは、岐阜県岐阜市を流れる長良川の中流域で、毎年5月11日から10月15日まで、中秋の名月と川の増水時を除いて毎夜行われる「ぎふ長良川鵜飼」は、岐阜の夏の風物詩になっています。
多くの文化人にも愛され、松尾芭蕉は「おもうしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」という句を残したほか、名優チャールズ・チャップリンは2度鵜飼見物に訪れ、すばらしいと絶賛したと言われています。
長良川の鵜飼を見て感動した芭蕉は、趣深い鵜飼の様子と、鵜舟現代まで守り抜かれてきた伝統文化。
現在では生計を立てるための漁としてというより、観光事業「ぎふ長良川鵜飼」として、たくさんの観光客を魅了しています。
鵜飼は川岸から自由に見学することもできますが、より近くで鵜匠の技や魚を捕らえる鵜を見るためには、なんといっても鵜飼観覧船(お客様用の屋形船)に乗船するのがおすすめす。
川から見る景色は一味違う風情があり、鵜飼を至近距離で見学することができ、非日常の雰囲気を味わうことができます。
鵜飼シーズン中、夕方になるとたくさんの屋形船が鵜飼観覧船のりばにズラリと並びます。
いつもとは視点の異なる船からの眺めと、鵜匠の見事な技をぜひ体感してみてください。
*敬称略
*写真と本文とは関係ありません
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