温泉旅行のお土産といえば、茶色い皮の下にぎっしりあんこが詰まった温泉まんじゅうが定番ですよね。
今や、全国の温泉でもっともポピュラーなお土産のひとつですが、その発症はどこかご存じでしょうか?
日本初の温泉まんじゅうは、365段の石段を上る「石段街」で有名な群馬県伊香保温泉の「湯の花まんじゅう」と言われています。
明治43年、東京の風月堂で修行をしていた伊香保温泉の勝月堂創業者の半田勝三氏が、伊香保に帰省した際、「伊香保に何か新しい土産物を作ってほしい」との依頼を受け、温泉まんじゅうを考案。
手ぬぐいが茶色に染まるほど鉄分の多かった伊香保温泉の茶色い湯の花をイメージして、黒砂糖を使って茶色のまんじゅうを作ったのが始まりだそうです。
茶色が当たり前と思っていた温泉まんじゅうのイメージですが、あの茶色の皮は伊香保温泉の泉質からきていたものだったのですね。
その後、昭和9年に陸軍特別大演習で来県された昭和天皇が、「湯の花まんじゅう」を購入したことから全国に広まり、「湯の花まんじゅう」を模した「温泉まんじゅう」が全国で販売されるようになったのです。
「温泉まんじゅう」の発症となった伊香保温泉の勝月堂は、今でも当時と変わらない茶色を黒砂糖で再現し、保存料を使わないこだわりの製法を続けています。
そのため、賞味期限は2日間と短いが、伊香保温泉の石段街を歩きながら、温泉まんじゅう発症の地の湯の花まんじゅうを味わってみてください。
*敬称略
*写真と本文とは関係ありません
この記事へのコメントはありません。