蔵王といえば、冬の樹氷を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、今の時期は、エメラルドグリーンの火口湖「お釜」が有名です。
蔵王連峰は、宮城県と山形県を分け隔てて連なる奥羽山脈の一つです。
中でも蔵王苅田岳・熊野岳・五色岳の3峰に抱かれた円型の火口湖が「お釜」です。
今から1,000~2,000年ほど前の噴火で生まれた窪地(火口)に、地下からの湧き水や雨、雪解け水が集まり、現在のような姿になりました。
これまで26回の噴火を繰り返しており、最近では明治28年2月15日に噴火しました。
湖面はエメラルドグリーンの水をたたえ、荒々しい火口壁と対比して神秘的な雰囲気を醸し出しています。
湖水は強酸性のため、生物は生息できません。
水温は10メートルの深度で摂氏2度、深くなると温度が高くなる特殊双温水層で、世界でも類を見ない湖です。
エメラルドグリーンの湖面は、日の当たり方で様々な色に変えるため、五色湖とも呼ばれています。
お釜へのアクセスは、仙台市から車で約1時間半、山形市からも約1時間の距離です。
お釜直結の観光道路も整備されているため、立地に反してアクセスしやすい場所といえます。
お釜があるのは、標高1,500m級の山々が連なる蔵王連峰の中央部。
そのため寒暖差や天候変化も激しく、地上は晴れていたのにお釜に着いたら雨だった……なんてこともよくあるので、夏でも防寒着や、雨具などを持参すると安心です。
*敬称略
*写真と本文とは関係ありません
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