5月中旬に雪解け、6月には水芭蕉が最盛期を迎える尾瀬は、これからがベストシーズンで、多くの観光客が訪れます。
「夏が来れば思い出す、はるかな尾瀬、遠い空」と唱歌にも歌われ、親しまれている尾瀬。
尾瀬は、福島県、新潟県、群馬県、栃木県の4県にまたがり、2000m級の山々に囲まれた一大景勝地で、2007年に尾瀬国立公園に指定されています。
最大の魅力は、尾瀬ヶ原に代表される湿原の美しさです。
東西6㎞、南北2㎞に渡って広がっている尾瀬ヶ原は、6000~7000年もの長い年月をかけて作りだされた、本州でも有数の高層湿原です。
そして、5月後半から6月にかけては水芭蕉、6月中旬から7月上旬にかけてはワタスゲ、7月上旬から下旬にかけてのニッコウキスゲと、広大な湿原に数々の高山植物が咲き誇り、木道を通るハイカーの最大の楽しみです。
9月から10月初めにかけては、湿原が金色に紅葉し、草紅葉と呼ばれる草原へと変化します。
尾瀬を流れる水は、何本もの小川が集まり只見川となり、尾瀬の水を集めて平滑ノ滝、三条ノ滝となって流れ、奥只見ダムへと続いていきます。
のんびりハイクを楽しみたい方は、燧ケ岳の噴火によりできた尾瀬沼の周囲を歩くのがおすすめです。
1周約9㎞で、2時間半ほどで歩くことができます。
沼に流れ込む沢沿いは湿原が広がり、季節ごとに美しい花々を見ることができます。
登山に挑戦したい方は、標高2000m級の至仏山、東北以北最高峰である燧ケ岳に登れば、山頂から尾瀬の雄大な景色を望むことができます。
尾瀬は、国の特別天然記念物でもあり、ラムサール条約登録湿地でもあります。
貴重な自然を守るために、ゴミは持ち帰るなど、独自のルールが定められていますので、お出かけになる場合は、必ず指示に従ってくださいね。
*敬称略
*写真と本文とは関係ありません
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